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セルフエナジーハウス研究会の想い・コラム

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自国の中に豊富な再生可能エネルギーをもつ日本!

今日本の再生可能エネルギー利用には過度の期待をすることはできない。
原子力発電のようにすぐに大きな発電を期待できるものではないということは事実だから。

ではその穴を埋めていくのに再び火力発電に頼っていくのか?
今世紀のどこかで枯渇するといわれる化石燃料を再び求めてそれに投資し、いずれそれが手に入りにくい状況が起きた時に又改めて再生可能エネルギーに力を入れていくのか?
いま日本は原発事故以来新たなエネルギー獲得に向け模索が始まったが、残念なことに、一時的になるのかもしれないが又原発に頼るという政治判断だ。

エネルギー問題に関しては待ったなしで方向性を定め、いつまでにどうするという計画を国民にしっかり示すのが政治のはずだ。

少なくとも国民の命にかかわる大きなリスクあるものに対し、命と経済性を天秤にかけて考える今の政治はおかしいし納得できない。

日本は自国にある資源ポテンシャルに本気に早急に向かい合う必要がある。
変化に富んだ日本の自然環境は様々な再生可能エネルギーの創出を可能にする。
それは即ち、日本の今後の経済成長にも大きく寄与することに間違いない。

以上は今回の訪独で再び感じたことだ。

セルフエナジーハウス研究会
代表 上野 勝

自国の中に豊富な再生可能エネルギーをもつ日本!2012年07月19日【4】

木を見て森を見ず

私の事務所からは、南に雄大な桜島、北に穏やかで温厚な表情の霧島連山を眺めることができる。
桜島は毎日のように大噴火を繰り返しているし、あの新燃岳が時々ではあるが今も活動している。
火山のない地域の人々から見るとこのダイナミックさは言いようのない魅力に写るようだ。

私は、自然の躍動を目の当たりに見る事の出来るこの地で仕事をしている。
その所為ではないだろうが、私はいたって活動的で前向きな思考をしていて、いつも何かに挑戦し続けている姿に、周りが驚くことはしばしばある。
けっして無理をしている訳ではないが、私自身もその理由は分からない。

ここ鹿児島には西郷隆盛や大久保利通、坂本龍馬を陰から支えた島津家の家老 小松帯刀などの歴史的人物がいた。
それぞれの運命は様々であったが、そういういう人達が実際にいて、彼らの考え方や行動が日本を根底から変えてきたという事、ここ鹿児島が日本の維新の中心的役割を果たしたことは間違いない。
鹿児島は、その原動力になるエネルギーを持っていた土地だったのだ。

西郷が足繁く通い、龍馬がお龍と湯治の為に訪れた霧島には、多の温泉があり、地熱を利用した発電所もある。
さらに、風力発電、水力発電なども有り、言わば自然エネルギーの宝庫でもある。
霧島や九州の豊かな森や川を眺めていると、「木を見て森を見ず」という言葉が、いつも頭の中をよぎる。
そして、日本人は何か大切な物を忘れてしまったような気がしてくるのである。
「木を見て森を見ず=細かい枝葉だけ見て大局的な見方が出来ない」という本来の意味だけではなく、自然をどう活用して共存していくか?本当に人間に必要なものは?  採算性・経済効率を優先したエネルギー政策が本当に人間の幸せに結び付くのか?

家とは家族が快適で健康に楽しく過ごせ、世代を超えて受け継がれる物ではないのか?数値だけに追われる省エネ住宅が果たして人間が本来必要としている住まいなのか? 等を考えるのである。
そう考えながら、自分自身に警鐘を与え、幕末の志士たちが命をかけて世の中を変えていったあの精神を少しでも受け継ぎ、何が本当に必要なのか?
それを追求していきたいと思う。


2011年4月6日
セルフエナジーハウス研究会
代表 上野 勝

木を見て森を見ず2012年05月31日【3】

代表理事の挨拶

セルフエナジーハウス研究会は「エネルギーを自給自足して快適で健康に暮らす家」をコンセプトとした住宅を世の中に普及させたいとの思いで2011年7月に設立されました。

私自身は5~6年ほど前から「自然エネルギーを利用した創エネができて、世界基準にも遜色のない省エネルギー性能を持ち、プラスエネルギーになる住宅・世界に通用する住宅」を理念に掲げた家づくりをしてきました。

その理念と、蒸暑地域での自立循環型省エネルギー住宅の普及推進という国の施策にもあわせて、エネルギー自立型住宅の開発と普及を目指し、鹿児島を活動拠点として全国の仲間に声をかけて研究会を設立しました。
国の定めた省エネ基準で言うⅤ地域だけでは無く、多くの人達が住むⅣ地区の気候にも合わせた性能の住宅も考えています。
早くから技術開発が進められてきた北方型省エネルギー住宅に劣らず、日本の気候の大部分である蒸暑地域に建てる、南方型省エネルギー住宅の確立を目指して参ります。


私達が考える住宅には、化石燃料や原子力などの枯渇エネルギーに依存せず、太陽の光や熱、風力、水力、バイオマス、地中熱などの再生可能エネルギー利用を積極的に行い、創ったエネルギーを効率よく利用する為に、住宅躯体(外皮)の高断熱化(熱の遮断)を実現させる断熱材やサッシを厳選し、室内環境の維持と熱の流出入を考えた計画換気の導入が不可欠だと考えています。

断熱材は、環境や人に優しい、総合性能の高いものを選ぶべきでしょうし、蒸暑地域では特に湿度のことを考える事も重要です。

サッシも熱の損失や環境への負荷を考え、枠材もガラスも熱の伝わり方の少ないものを選ぶことが重要です。 
さらに、室内環境維持とエネルギーロスを考えれば熱交換型の計画換気は不可欠で、当然、熱の交換率が高いものが要求されます。

また、蒸暑地域では、湿度の交換も重要になるでしょう。
VOC等の化学物質や花粉、ほこりのカットも完璧にやりたいところです。


これからの家づくりには、エネルギー利用方法や建物のエネルギーロスを無くす方法などを、施主も施工者もしっかりと勉強していくことが必要です。

セルフエナジーハウス研究会では、家作りに直接係わる施工者の皆さんと一緒に研究や開発を行い、オーナーとなる方々には、誤った知識で家づくりを失敗しないように各地でセミナーや勉強会などを行って参ります。
本誌(SEH)では、このような情報を解りやすく取り上げて、住宅建築に携わる皆さんにも、良い家を求める消費者の方々にも、お役に立つような誌面作りを行っていきます。

読者の皆様にも情報や記事の投稿など、ご協力をお願いいたします。


セルフエナジーハウス研究会
代表 上野 勝

代表理事の挨拶2012年04月15日【2】

セルフエナジーハウス研究会 設立趣旨

かつて経験したことの無い大震災と原発事故は、私達の災害・家族・地域・生活、そしてエネルギーに対する意識を根底から変えました。

特にエネルギーに対する考え方は、省エネの必要性や温室効果ガス削減対策には関心はあるものの具体的な行動にはなかなか結び付かず、補助金や税制優遇のような経済効果によって行動しているだけで、本当に意識が高まっているとは言いがたいのが実情でした。

燃料不足による混乱や、原発事故による節電や放射能汚染問題は、いやおうなしに人々の意識を変えていきました。

今後の住宅は、太陽光発電や蓄電池を装備した『エネルギー自立住宅』であると叫ばれ、大手住宅メーカーや住設器機メーカーは、こぞって住宅のトレンドとしてエネルギー自立住宅を市場に導入し始めています。

しかし、太陽光発電や蓄電池を装備しただけでは、真のエネルギー自給住宅とは言えません。

「エネルギーを自ら作り出し、快適さを失わず、健康で暮らせる家」という、本質的なエネルギー自立住宅を造り出すには、化石燃料などの従来型エネルギーとは特性が大きく違う再生可能エネルギーを理解し、さらに、エネルギーを効率的に使うための住宅躯体の性能をどの様に高めるかなどの専門的な知識や技術が不可欠です。

セルフエナジーハウス研究会は、《エネルギーの自給自足で快適に健康に暮す家》というコンセプトを掲げ、これを実現させるための知識や技術を専門家や企業、会員と共に研究し、日本の気候・風土に合わせた、エネルギー自立住宅を開発、啓蒙・普及する事を目的に設立されました。

優れた開発力を持つ中小の開発企業や研究機関と連携し、その技術を集約させて最適な機器・資材を開発する事や、会員である地域の住宅建築会社や工務店、設計事務所にその知識・技術を提供していく事で、エネルギー自立住宅の普及を図ります。

セルフエナジーハウス研究会は、その活動を通して、住宅建築会社や建築士の方々が高性能なエネルギー自立住宅を建築できるようになる事で、地域の住宅建築を担い、結果として日本の住まいと人々の暮らしが、より豊かなものになる事を目指しています。


セルフエナジーハウス研究会
代表 上野 勝

セルフエナジーハウス研究会 設立趣旨2012年03月01日【1】

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